ミルフィーとの黒ラブラブな生活

　「あっかんべ〜　その二でーす！」

☆☆　怪盗！あっかんべ〜　（その二　誘拐！）☆☆

　「実は私、誘拐に来たのです。」　紳士が言いました。
　「まぁ！いくら私がかわいいからといって、初対面の私を誘惑するなんてっ！」


　「あ、あのね、お嬢さん。。。”誘惑”ではありません。」　紳士はうんざりした顔で言いました。　「誘拐です。連れて行って、身代金を要求するのです。なにしろ、成城家はお金持ちですからな。うっふっふっ。」

お手伝いさんの顔がさっと青ざめました。ようやく事態を飲み込めたようです。


　「あ、あなたは何者なんですかっ！」
　「ふっふっふっ。よく聞いてくださった。私があの有名な”悪漢（あっかん）　あっかんべ〜”です。」

　「まぁ、なんてふざけた名前なんでしょう！」
　「ほほう、私の名前をご存じない？お嬢さんは新聞を読んでいないのですか？」

　「読んでません。マンガしか読んでません。」
　「ほう、そんな方とはお話したくありませんな。」

男はもはやこれまで、と思ったのか、ポケットからピストルを出しました。

　「キャッ！」


と、お手伝いさんが叫ぶより早く、今度はポケットからキャンディを取り出しました。

　「さあ、これをおなめなさい。」
　「何故？」

　「なめている間は物が言えませんからね。なめ終わったら叫んでもよろしい。わかりましたね。」

男はお手伝いさんから犬のリードを奪い取ると、
　「さあミルボン、行こう！」
と行ってしまいました。

　「まあ、誘拐するのは私でなく、犬だったのね。。。」
お手伝いさんは、遠ざかっていく犬と男を見つめました。

♪♪♪　その二　おわり　♪♪♪

身代金と犬はどうなるのか！？次号につづく。。。


♪出演者♪
　謎の紳士　：　しんちゃん
　お手伝いさん　：　しーちゃん
　ミルフィーユ　：　ミルフィー

　奥様　：　たろーちゃん（またまた出番無し）